老松(おいまつ)
- 老松:観世・宝生・金春・金剛・喜多
- 能柄:脇能物・老神物・太鼓物
- 人物:
- 前ジテ・老人[大口尉出立(面・小牛尉)]
- 後ジテ・老松の神[初冠狩衣大口出立(面・ 尉)]
- ツレ(前)・男[水衣男出立(大口)]
- ワキ・梅津の某[大臣出立]
- アイ・安楽寺門前の物[長上下出立]
- 鑑賞:
都に住む梅津某は、北野天満宮の夢の告げを蒙り、菅原道真の菩提樹である筑紫の安楽寺を訪ねる。来かかった老人と男に道真の後を慕ったという梅と松のことを訪ねると梅は紅梅殿(こうばいどの)、松は老松という名があり、ともに天満宮の末社として神にまつられていると説明する。そして梅と松の徳を、唐土の始皇帝の故事などを引いて物語る(クセ)うちに姿は消える(中入)。夜に入り、老松の精が気高い老体の神姿で現れ、神々しい舞を舞い(真ノ序ノ舞)、御代をことほぐ。